住栄ジャーナル

JUEI JOURNAL

  • 2025.04.02

マンション売却で後悔する理由は?失敗事例と対策5つをわかりやすく解説

マンション売却は手間と時間がかかるからこそ、慎重に行いたいもの。できるだけ後悔や失敗は避けたいところでしょう。

マンション売却を成功させるために、後悔につながる失敗事例を紹介し、対策を解説します。マンション売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

マンション売却で後悔する理由|売却前の失敗事例

マンション売却で後悔する理由として、売却前の失敗事例を紹介します。売却前は、スケジュールや不動産会社選びでの失敗が考えられます。

1.売却活動のスケジュールに余裕がなかった

マンション売却で後悔する理由として、売却活動のスケジュールに余裕がないことが挙げられます。一般的にマンションの売却には6ヶ月程度かかるといわれており、すぐに売却できるとは限りません。

スケジュールにゆとりがないまま売却活動を始めると、適切な価格での交渉ができず、売却条件が悪化してしまいます。急いで売却を進めることで、不利な価格で手放してしまうことになりかねないでしょう。

2.査定を1社にしか依頼しなかった

マンション売却で査定を1社のみに依頼することも、後悔につながる要因です。不動産会社によって査定基準や得意分野が異なるため、複数社に査定を依頼しないと適正な価格を判断できず、不利な条件で売却してしまう可能性があります。

自分に合った不動産会社や担当者の見極めもできないでしょう。マンションの売却実績が少ない会社だった場合、交渉が難航することも考えられます。

3.査定額が高いという理由で不動産会社を選んだ

査定額の高さだけで不動産会社を選ぶと、売却期間が長引いたり、希望価格で売れなかったりするリスクが高まります。

なかには、媒介契約を結ぶために相場より高い査定額を提示する不動産会社もあります。契約後に価格を下げられたり、売却活動が停滞することで大幅に値下げせざるを得ない状況になったりする場合もあるため、注意が必要です。

マンション売却で後悔する理由|売却中の失敗事例

マンション売却で後悔する理由として、売却中の失敗事例を紹介します。売却中は、価格設定や内覧準備、不動産会社からの囲い込みなどによる失敗が考えられます。

1.売り出し価格を適正に設定できなかった

マンションの売り出し価格の設定は、高すぎても低すぎてもリスクを負い、後悔することになりかねません。

高く設定しすぎると、買い手がつかず、売却期間が長引く可能性があります。売却期間が長引くと、売れ残りの印象を与えてしまい、さらに値下げを余儀なくされたり、不動産会社によるアピール活動が減少したりします。

逆に相場より低くしすぎると、損をしてしまいかねません。

2.内覧準備が不足していた

内覧準備が不十分だと購入希望者の印象が悪くなり、売却が長引くことから後悔につながることに。内覧は購入希望者の最終決定を左右し、掃除が行き届き、室内が整っていないと購入意欲が減少する可能性があります。

また、質問に答えられなかったり、魅力を十分に伝えきれなかったりする場合も後悔が残る結果になりうるでしょう。

3.不動産会社から囲い込みを受けた

不動産会社に囲い込みをされると、売却機会が減少し価格の引き下げを迫られるリスクがあるため、後悔する可能性が高まります。囲い込みとは、不動産会社が物件情報を他社に公開せず、売主に不利な状況を作り出すことです。

情報の公開が限定的のため購入希望者が現れず、売却が進まないことから、価格を下げざるを得なくなります。また、不動産会社による情報隠しや虚偽の説明などが行われるケースもあり、注意が必要です。

マンション売却で後悔する理由|売却後の失敗事例

マンション売却で後悔する理由として、売却後の失敗事例を紹介します。売却後は、想定より手取りが少ないことや契約不適合責任のリスクが考えられます。

1.想定より手取りが少なかった

マンション売却後に税金や費用が想定以上に発生し、手元に残る金額が少なくなる可能性があります。一般的に、売却価格から以下の税金や費用を差し引いた金額が手取りです。

  • ・仲介手数料
  • ・印紙税
  • ・登録免許税
  • ・司法書士への報酬
  • ・譲渡所得税

上記の費用をあらかじめ把握しておかなければ、計画どおりの資金が得られません。売却価格がローン残高を下回るオーバーローンにもなりかねないでしょう。

2.契約不適合責任を負うことになった

マンション売却後に、契約不適合責任に関するトラブルが発生することもあります。契約不適合責任とは、契約書に記載されていない不具合や欠陥が発覚した場合に、売主が修繕費や損害賠償責任を負うことです。

例えば、売主が「雨漏りの心配はない」と伝えていたにも関わらず、引き渡し後に雨漏りが発生した場合、売主は修繕費を負担しなければなりません。売主が欠陥を知らなかった場合でも責任が問われるため、注意する必要があります。

なお、売却先が不動産会社であった場合、契約不適合責任は免責されます。

マンション売却で後悔しないための対策5つ

マンション売却で後悔しないためには、スケジュールに余裕を持ち、複数社に査定を依頼して担当者を見極めることが大切です。また、売却相場を把握し、少し高い売り出し価格に設定することがポイント。内覧時の準備を徹底し、売却に係る費用をシミュレーションしておくことも欠かせません。

1.売却タイミングを見極め、スケジュールに余裕を持つ

マンション売却はタイミングを見極めて、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。売却期間は先述のとおり約6ヶ月といわれていますが、築年数や売り出し価格によっては長引く可能性もあります。

早めに売却準備を始めることで、焦って低価格で物件を手放すことを防げます。売却のタイミングとしては、新生活が始まる前の1〜3月や、人事異動の多い7〜9月が狙い目。1〜3月に売却予定の場合、遅くても10月から売却活動を始めるとよいでしょう。

2.査定は複数社に依頼し、担当者を見極める

マンション売却を成功させるには、複数社に査定を依頼し、担当者を見極めることも大切。不動産会社には得意・不得意があり、1社だけでは査定額の妥当性を判断するのが難しいからです。複数社を比較することで、適切な価格設定ができます。

また、信頼できる担当者を見極めることも、売却の成功には欠かせません。実際の対応や実績を確認し、親身に寄り添ってくれるかどうかも確認しましょう。

3.売却相場を把握し、少し高い売り出し価格にする

売り出し価格の設定は、売却相場を把握したうえで少し高めに設定するのが成功のポイントです。購入希望者からの値下げ交渉に柔軟に応じやすくなり、交渉を有利に進められます。

高く売りたいからと相場を鑑みない売り出し価格は、売却期間が長引く要因となるため注意しましょう。価格の相場は、先述のとおり複数社を比較することで把握できます。

4.内覧時の事前準備を徹底し、欠点もまとめておく

マンション売却で後悔しないためには、内覧時の対応も徹底しましょう。清潔で整理整頓された部屋は、購入希望者の購入意欲を高め、良い印象を与えられます。汚れがたまりやすい水回りの掃除を中心に、室内をきれいにしておくことが大切です。可能であれば、空室状態にしておくと成約につながりやすいでしょう。

また、アピールポイントだけでなくネガティブなポイントをしっかり伝えることで、トラブルを避けられます。購入希望者に伝えたい内容は、事前にまとめておくとよいでしょう。

5.売却に係る費用や税金をシミュレーションしておく

マンション売却に係る費用や税金の金額をあらかじめシミュレーションしておくと、売却後に想定外の出費に悩まされることはないはず。

不動産会社のホームページにあるシミュレーションツールを活用すると、簡潔に目安がわかります。住宅ローンの残高がある場合は、その金額も確認しておくと売り出し価格を設定する際の参考になります。

そもそもマンション売却の流れは?

マンション売却の流れは以下のとおりです。

(1)相場を調べる
(2)不動産会社に査定を依頼する
(3)媒介契約を結ぶ
(4)売却活動を開始する
(5)内覧や問い合わせに対応する
(6)売買契約を結ぶ
(7)残代金の支払いを受け取り、引き渡す
(8)確定申告をする

(※塚下様※)
詳しくは以下の記事をご確認ください。
内部リンク「中古マンション売却」

マンション売却で後悔した失敗事例を学び、成功につなげよう

マンション売却を成功させるには、余裕を持ったスケジュールと適切な不動産会社選び、入念な準備を踏まえた売却活動が欠かせません。なお、買主とのトラブルを避けたい場合やなるべく早く売却したい場合は、不動産会社に売却するのも一つです。

マンションの売却にお悩みの方や後悔を避けたい方は、住栄都市サービスまでぜひご相談ください。

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監修
佐々木総合法律事務所/弁護士
佐々木 秀一 弁護士

1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。