住栄ジャーナル

JUEI JOURNAL

  • 2023.02.26
2022年は建築費用が高騰!住宅購入は見送るべき?

2022年は建築費用が高騰!住宅購入は見送るべき?

2022年に入り、住宅設備メーカーが相次いで値上げを発表しました。
さらに円安・インフレが重なり、住宅購入に対して不安を抱いている方も多いでしょう。
結論から言うと、建築費用の高騰・円安・インフレが重なったからといって、住宅購入を
見送る必要はありません。

「今年は住宅購入を見送るべき?」と心配になっている方のために、建築費用高騰の
背景や値上げ率を解説していきます。
住宅購入を見送る必要がない理由についてもしっかりと説明しますので、最後までご覧になってください。


1.建築費用が高騰した3つの原因

築費用が高騰した原因には、以下の3つが挙げられます。

①ウッドショック
ウッドショックは、木材不足によって木材価格の高騰が起こっている状態をいいます。
コロナ禍でリモートワークが普及したことにより、アメリカ・中国では住宅需要が急増しました。
これによりアメリカ・中国が輸入材を大量購入したため、木材不足に陥ってしまったのです。
また、木材を輸送するコンテナ運送料金の高騰も、ウッドショックに関係しています。
「輸入が難しいなら国産材で補えばいいのでは?」と思うかもしれませんが、木材は生産に
数十年はかかるので、需要が増えたからといってすぐに供給できるものではありません。
これらの要因が重なったことによって深刻な木材不足が続き、ウッドショックが起こってしまったのです。

②アイアンショック
アイアンショックは、鉄の価格が高騰している状態をいいます。アイアンショックもウッドショックと同様に、
原因は住宅需要の増加やコンテナ不足による運送料金の高騰が原因でした。
鉄の価格高騰は、建築資材と住宅設備の両方の価格に影響するため、アイアンショックは住宅市場にとって
大きなダメージとなりました。
さらに日本は鉄鉱石を100%輸入に依存しているので、価格が上がったとしても輸入に頼るしかありません。

そのような状況が続いてなかで、2022年上期に鋼材急騰要因となった原材料の鉄鉱石や原料炭の価格は、
足元で下落に転じている。鉄スクラップ価格においても直近で反発しているものの、ロシアのウクライナ
侵攻前の水準を下回っている。歴史的高値圏にある鋼材価格は、先行きの気配が「横ばい」の品種が大半
となり、全般的に上昇基調が一服し天井感が台頭しています。

以上のように木材価格が高騰する「ウッドショック」と鋼材価格が高騰する「アイアンショック」が同時に
起きるている「ダブルショック」の建設市況において、建設資材物価、建築コストが、現在までそれぞれ
どの程度上昇しているのかを把握し、木造または鉄骨、または組み合わせた建築を検討することが重要です。

③オイルショック
オイルショックは、原油価格が急上昇している状態をいいます。
ロシアのウクライナ侵攻によって、ロシアからの原油の輸入停止や供給減少を心配した各国が原油を買いに
走ったため、価格が高騰してしまったのです。
原油は樹脂や塩ビなどのさまざまな化学製品に使用されるので、建築費用にも影響を与えてしまいます。


上記でご説明したように、住宅を創るうえで欠かせない、木材・鉄・原油のすべてが「価格高騰」「円安」
のダメージを受けたことにより、建築費用の値上げを免れない状態になってしまったのです。



2.建築資材・住宅設備はどのくらい値上げされた?
輸入木材の価格はこれまでより3-4倍に高騰、国産材も需要増加によって2倍以上に高騰している状態です。
木造住宅にかかる木材費用は建築費用の1割程度なので、木材価格の高騰は建築費用に大きく影響してしまいます。
アイアンショック・オイルショックの影響により、2022年に入ってから住宅設備メーカーがこぞって値上げを発表しました。
メーカーや設備によって値上げ率に差はあるものの、キッチンは2-11%、ユニットバスは4~39%、洗面台は2~13%、
トイレは2~33%もの値上げが決定しています。



3.2022年は住宅購入を見送るべき?
建築費用高騰の背景や、建築資材・住宅設備の値上げについて説明してきました。
一番心配なのは「この状況で家を建てても大丈夫なのか」ということではないでしょうか。

結論から言うと、建築費用が値上げされているからといって2022年に住宅購入を見送る必要はありません。
ここでは住宅購入を見送る必要がないケースと、その理由について説明していきましょう。

①資金に余裕があるのであれば見送る必要はない
前述したように、2022年は建築資材費・住宅設備費・人件費の3つがすべてが高騰している状態なので、
建築費用ももちろん値上げされています。けれど住宅資金に余裕があり、返済が問題なくできるので
あれば住宅購入を見送る必要はありません。
理想の土地・建設会社が見つかったタイミングで家づくりをスタートして良いでしょう。

ただし、資材不足によって住宅設備の製造が遅れているメーカーもあるので、土地探しの期間も含め、
家づくりにかかる期間は余裕をもって検討することをお勧めいたします。

②購入を先延ばしにしても有利になる可能性は低い
「値上げされているのなら、値下がりするまで住宅購入を待とう」と思うかもしれませんが、建築費用が
値下げされる可能性は極めて低いと考えられます。
建築資材費・住宅設備費・人件費の3つはすべて上昇傾向にあるため、現在を底として、これからも上がって
いくと予想されているからです。
そのため、2022年に住宅購入を見送ったからといって、有利になる可能性は低いでしょう。

建築費用の値上げを理由に住宅購入を悩んでいるのであれば、値上げよりも自己資金や返済プラン、ライフ
イベントなどから住宅を建てるタイミングを考えてみてください。



【まとめ】
コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻、円安などのさまざまな要因によって、建築費用も年々上昇しています。
とくに2022年は住宅設備メーカーが相次いで値上げを発表したため、家づくりを考えている方は住宅購入に
対して大きな不安を抱いたことでしょう。
この先の建築費用の正確な予測は誰にもできませんが、価格の上昇はこれからも続いていくと考えられます。

住宅資金や返済プランに無理がないのであれば、値上げされているからといって住宅購入を見送る必要は
ありません。
また当社は、年間数百棟のリノベーション建築実績がある為、他社と比較しても資材を安価に仕入れることが
可能です。
理想の土地・住宅が見つかったタイミングで、前向きに物件のご相談をいただければと思います。